第3回日本ケータイ小説大賞受賞式

「第3回日本ケータイ小説大賞」表彰式にて受賞者と審査員。
左から矢口 葵、十和(作家)、秋元康(作詞家)、kiki、福原愛(卓球・日本代表)、瀬戸内寂聴(作家)、夏木エル、水沢 莉
(敬称略、2008年9月24日パレスホテル)


大賞・TSUTAYA賞・JOYSOUND賞 『あたし彼女』(kiki著)
あたし彼女
【写真】秋元康氏より大賞記念品の盾を授与されるkiki(キキ)。


【写真】
TSUTAYA・高野幸生氏からT-POINT10万円分が贈呈された。

【写真】
表彰式後、会見に応じる秋元康氏とkiki氏。
大賞 賞金200万円
TSUTAYA賞 副賞:T-POINT10万円分
JOYSOUND賞 副賞:旅行券10万円分

『あたし彼女』(著者:kiki)

【作品紹介】
彼も男友達もセフレもみんな同じラインと言い、今が楽しければいいと思って生きている23歳のアキ。今の彼のトモもその一人のはずだったのに、気がついたら本気の恋になっていた。しかし初めての恋はアキをつらい境遇へと導いていく。

【審査員:秋元康氏評】
これぞ、「ケータイ小説」だと思いました。作者と読者の壁がなく、セリフのリアリティに圧倒されました。日常の中に物語はあるんですよね。主人公のキャラクターがよく描けていると思いますが、できれば、口調だけは、最後まで強がっているというか、しらけた感じでいて欲しかったなと思いました。深夜、この原稿を読みながら、泣きましたよ。映画にしたいです。

【審査員:十和(とわ)氏評】
独特のテンポや赤裸々な語り口調など奇抜さにまず目がいくが、その向こう側にあったのは限りなくピュアな世界。良い意味で古く、そして抜群に新しい。読み手の心を揺さぶる力は圧倒的だった。

【審査員:高野幸生氏評】
ひとりの女性の成長物語。本当の愛を知った女性が劇的に変わっていく様を活き活きと描いている。語り口が斬新で、ほろっと泣かせる技術も秀逸。

【審査員:吉田篤司氏評】
生々しいほどのリアリティで描かれた、主人公の心の変化。その感情がダイレクトに、読者の胸を打つ。人の心を、清と濁とに分けず、全てを真正面から描いた「純粋な」作品。

優秀賞『告白‐synchronize love‐』(夏木エル著)
告白‐synchronize love‐
【写真】優秀賞受賞者、夏木エル(なつきえる)。
優秀賞 賞金50万円


『告白‐synchronize love‐』(著者:夏木エル)

【作品紹介】
高校一年の夏の終わりに美緒の前に突然現れたヘラ男、深田恭一。最初はストーカーと思ったが、その男は美緒が知らない過去を知っていた。いつの間にか恭一に恋心を抱く美緒だが、恭一にはまだまだ隠された謎があった。

【審査員:秋元康氏評】
物語の構成がしっかりしているので、ぐいぐい引き込まれて、一気に読みました。多くの読者に支持された理由がわかります。主人公の前に現れる深田恭一とクラスメイトの三上くんの間に揺れる気持ちが、よく描かれていました。細かい点では、多少の無理があったり、振りっぱなしの伏線があったりしますが、そんなことを忘れさせるくらいのスピード感がありました。このスピード感も、「ケータイ小説」ならではですね。夏木エルさんの次回作が楽しみです。

優秀賞『レンタルな関係。』(水沢 莉著)
レンタルな関係。
【写真】優秀賞受賞者、水沢 莉(みずさわれい)。
優秀賞 賞金50万円


『レンタルな関係。』(著者:水沢 莉)

【作品紹介】
大学2年生の唯衣は自慢の彼、要とは半同棲生活。しかし要が夏休みに合宿に行くのと入れ替わりに、俺様系イケメンの直人が現れ、部屋と唯衣をレンタルしたと宣言し居座る。1カ月のレンタル期間に巻き起こる珍騒動の間に唯衣と直人は!?

【審査員:秋元康氏評】
個人的には、大好きな作品でした。ラブコメのツボを押さえた作品です。主人公とレンタル関係を結んだ流川直人との会話がいいですね。漫画のように絵がない分、自分の想像が楽しめる小説です。水沢莉さんには、この「レンタルな関係。」のその後を書いて欲しいですね。もちろん、他の作品も書いて欲しいですが…。

源氏物語千年紀賞 『LOVE BOX~光を探して~』(矢口 葵著)
LOVE BOX~光を探して~
【写真】源氏物語千年紀賞受賞者、矢口 葵(やぐちあおい)。
源氏物語千年紀賞


『LOVE BOX~光を探して~』(著者:矢口 葵)

【作品紹介】
高校生の葵は、一目惚れの理想の男子ケンと付き合いはじめる。二人は幸せの絶頂にあったが、葵が妊娠したことから中絶、そして友人の裏切りに合い高校も退学することに。ケンとは卒業後に再会する約束をしたが、再び会うことはなく、葵は転落の一途をたどる。

【審査員:新井俊也氏評】
自分の好きな男を思うあまりに転落の人生をたどってしまう。そして自分を愛してくれた男のおかげで生まれ変わっていく。「愛すること、生きること」のテーマに真正面から挑んだ気持ちを感じました。

ジャンル賞『僕にキが訪れる』(著者:秋梨)



ジャンル賞とは、第3回日本ケータイ小説大賞に応募された全ての作品のなかから、特に鮮烈なものに贈られる賞。作者は関東地方出身の男性。ファンタジーテイストの作品の中に、「愛」と「生きること」の意味を感じさせてくれる佳作。


◇審査員
秋元康(作詞家)
十和(作家)
原田由佳(NTTドコモ コンシューマサービス部 コンテンツ担当部長)
高野幸生(TSUTAYA FC事業本部 商品本部 SCM推進グループ BOOK統括ディレクター)
吉田篤司(エクシング代表取締役社長)
内藤麻里子(毎日新聞東京本社学芸部編集委員)
新井俊也(スターツ出版専務取締役)